カシュー樹脂塗料はカシューの木の実 ( カシューナッツ ) の殻から抽出されるカシューナットオイルを原料として作られます。カシュー樹脂塗料は漆よりも光沢がありますが、仕上がり感が漆に似ているため漆の代用として用いられます。この塗料の乾燥は空気中の酸素を取り込む酸化重合なので、漆のように湿度を気にする必要はありません。乾燥が遅く流転性が良いのでハケ塗りがしやすい半面、塗膜のたれやホコリが付着しやすいので塗膜が乾燥するまで注意が必要です。一度に厚塗りし過ぎると上乾きとなり表面にシワが生じます。ミネラルスピリットやカシューシンナーなどで希釈し、2〜3回に分けて所要の膜厚に仕上げます。塗膜は底光りする光沢感があり、じん性・耐水性・耐油性に優れていますが、傷が付きやすいです。用途に応じてクリヤー、エナメル、サ―フェイサー、パテなどがあります。アコギ塗装としては手工製作ギターにまれに使用されます。

【楽器塗装法としてのオイル塗装】

 

一般の木材製品へのオイル塗装は可能な限りオイルを浸透させるのが良いと されています。

楽器の場合には音に悪影響のない塗装をする必要があります。

楽器へのオイルフィニッシュはオイルの浸透度合いを極力抑えることが重要となります。

一般の木材製品であれば、浸透を促進させることでより強固な塗装になる、という見解が一般的です。

楽器の場合はオイルの過度な浸透により乾燥が遅れ、音の透明感、明瞭度が低下します。

可能な限り乾燥時間が短いオイルを選択し、少量を 塗ったらすぐに拭き取ります。

オイルの浸透を表面で抑えることがポイントと言えます。

 

■ オイルは表面に塗膜が出来ないので、塗膜のできる塗装と比較すると、剥がれはありません。

塗膜を作る塗装の場合は、 打痕や経年変化等によっては、はがれ・クラックが生じます。

 

■ オイルは塗膜がない分、木材の風合いがストレートに出ます。

ナチュラルでトラディショナルな風合いを好む人には向いた塗装法と言えます。

又、オイルが浸透する関係上、木材の深みが出て塗膜の出来る 塗装にはない自然な仕上がりになります。

 

■ オイルでの塗布回数は平均で10回くらいから深みと艶が増します。

オイルフィニッシュ の特性を最大限に出す為には、最低10回は重ね塗りをするのが望ましい と思われます。

但し、木材の風合いそのものを重視したい場合は、塗る回数 を減らした方がより自然な仕上がりになります。

 

■ 塗膜がない分「音」の振動が良好になります。

ラッカー仕上げのギター を再塗装してオイル仕上げをしたところ、音の抜けが向上しました。

塗膜が出来るということは、音が多少なりとも制限されるとも言えます。

が オイルフィニッシュでは制限が減少しますので、音質面では向上が期待 されます。

 

■ 植物性天然油を使用しているので、シェラックと同様に楽器や 人体に悪影響はほとんどありません。

毒性もほとんどないので、安全・安心な塗装法と言えます。

 

■ 塗りの技術はラッカーやシェラック等と比較すると簡単です。

但し木材 へのオイルの浸透を最少限に抑えるため、塗布後はす早くふき取る 必要があります。

ベタベタに塗ったまま放置すると、必要以上にオイルが 木材に浸透してしまします。

オイルが完全に乾くまでにかなりの時間を要し、音にも 悪影響が出ます。

 

■ 塗り重ねが基本で、仕上がり具合をゆっくりと経過・観察できます。

シェラックによるタンポ塗りと同様、一回一回塗る毎に少しづづ仕上がり が変わってゆきます。

1日に朝と晩の2回塗るのを基本にしている製作家も いらっしゃいます。

 

■ ラッカーのような危険物対策が不要で安全・安心。特殊な設備も不要です。

一部シンナーを使う場合もありますが、ラッカーの場合の吹き付けよりは 僅かな影響で済みます。

スプレーガンによる吹き付けは部屋中がラッカー の臭いで充満します。

 

■ マホガニー、ウオールナット、コア、ローズウッドなどの色の濃い又は赤系の広葉樹には木目が強調されます。

また外観的に高級感が出ます。

オイルの性質により、 広葉樹に塗装した場合は木目が深まり強調される傾向があります。

この特徴はラッカーやシェラックよりも顕著と思われます。

 

■ スプルースなどの針葉樹・白木系の場合は「黄変」があり、色合いの好みが 分かれます。

木目の「白さ」を重視したい方は、白木系の木材にオイルを 使用するのは不適かもしれません。

スプルース等にオイルを塗ると黄色が 目立ってきて多少油っぽい感じになります。

トラディショナルな風合いを好む 人には良いかもしれません。

 

■ 塗膜がない分、「外部の保護」という点からはラッカーやシェラックよりも弱く なります。

「保護」を重視したい場合はオイルフィニッニュよりラッカーや シェラックを使った方が良いかもしれません。

但し、塗膜のある塗装でもキズ が塗面に付くことは避けられません。

塗膜にキズが付くか、木材にキズが 付くかの違いをどう考えるかということになります。

結局はどちらであっても キズ等が付くことには変わりないと考えれば、大きな欠点とは言えないでしょう。

 

■ オイルが深く木材に浸透し過ぎると乾燥が困難になる場合があります。

音質にも 影響するので注意が必要です。

塗ったままべとべと状態での放置は絶対に 避け、す早くふき取ります。

浸透し過ぎた亜麻仁油の乾燥はとても遅く、完全に 乾くまでは、サウンドはシャープさ、クリアーさを失います。

モコモコして 曇った音になりますので注意が必要です。

 

■ 広葉樹で導管がある場合、目止めをするかしないかは好みの問題となります。

目止めをすると表面に油脂膜が付いたような仕上がりになり、油特有の テカテカ感が強調されてきます。

目止めをしなければ、オイルフィニッシュ本来の 木材内部に向かって深みが増し、テカテカ感は抑えられます。

どちらも それなりの趣きがありますので、一度試されるのが良いと思います。

 

■ 生地調整は妥協を許さずにきっちりやることが重要です。

塗膜がないので その分表面のごまかしが利きません。

ギターを組み立てる前にそれぞれの板を スクレーパーで研磨します。

組み立ててからは100番くらいから番手を1つづつ上げて 280番までじっくりとサンディングします。

さらに無水アルコール等で表面を滑らかに します。

塗装中も必要に応じてサンディング、けばを抑えるためにスチールウール 等で軽くサンディングします。

 

■ 音についてはオイルが浸透し過ぎるとシャープさが欠け、曇ったサウンドに なります。

オイルは少量づつ使用し、塗ったらすぐに拭き取ることが重要です。

楽器としてのオイルフィニッシュはオイルの浸透を最小限に止めることが最大の ポイントと言えます。

乾燥後は特に低音が強調され深い低音が出るようになり ます。

これはこの塗装の音響的特長と言えます。

 

塗料↓

http://guitar--parts.net/list/finish.html

シェラックとは

 

「シェラック」とは、「ラックカイガラ虫」が豆科・桑科の樹木に寄生して、樹液を吸って体外に分泌した樹脂状物質です。樹木の枝に多くの虫が群集するために樹脂層が一塊りとなって棒状となるので、「スチックラック」と呼ばれています。「スチックラック」を粉砕し、ふるい分けをして水洗し軽い虫殻や木質、水溶性色素などを除去したものは「シードラック」と呼ばれています。水溶性色素は回収されて「ラックダイ」と呼ばれ、食用色素や染料として使用されています。

 

 

「シェラック」とは「シードラック」から精製した天然のポリエステル樹脂です。「シェラック(英語shellac)」は、ラックカイガラムシ(Laccifer lacca)、およびその近縁の数種のの分泌する虫体被覆物を精製して得られる樹脂状の物質です。「シェラック」は「セラック」とも言われます。

 

 

「シェラック」は楽器の塗装に古くから使われており手工ヴァイオリンなどにも使用されている塗料で、音に大変良いとされています。「シェラック」の材質はウレタンやポリウレタンが合成樹脂系であることと異なり虫の分泌物で天然物です。

 

 

「シェラック」塗装は作業効率が悪いことや、塗膜の光沢感が乏しくベタつく感があることから限られたメーカーにしか採用されていません。「シェラック」そのものはとても硬い物質で、そのままでは塗料になりませんから塗装する際に溶液に溶かして使用します。「シェラック」塗装が崩れているのを多く見かけますが、それは「シェラック」そのものが問題でなく、溶液とその使い方に原因が あります。又別の要因で「シェラック」そのものがギターケースの内装材と化学反応を起こし、塗膜が崩れることもあります。

 

 

 「シェラック」塗装で良い方法は純粋な「シェラック」をアルコールで溶かして塗装する手法です。この手法で塗ると混合物がなく、比較的塗膜が強く上記のような状況は避けられます。この方法は少しずつしか塗装できない為、大変手間のかかる作業になりコストが 高くなってしまうのが難点ですが、「シェラック」塗装をする上では最も良い方法だと思われます。

 

 

しかし、樹脂系の塗装と比べると塗膜がデリケートであることは事実で、メンテナンスに注意が必要です。とりわけ「シェラック」塗装は熱に弱いことから炎天下の車中などは厳禁です。 音創りの上で塗装は大切ですが、楽器製作そのものが最も重要で 塗装だけで良い音が出ることはありません。「良い楽器製作」と「良い塗装」があって良い音が生まれます。 「シェラック」塗装されたギターを手入れする際、ポリッシュによっては 化学反応を起こす場合もありますので注意が必要です。息を吹き掛けて布でカラ拭きする程度で良いでしょう。 

 

 

「シェラック」はインド、パキスタン、ネパール、タイ、ミャンマー、中国南部、台湾など、熱帯アジアに広く分布する体長約0.6〜0.7mmの「ラックカイガラ虫」から採取される分泌物から作られます。「 ラックカイガラ虫」は特定の樹木に寄生し、その樹皮から樹液を吸って生活していて、自らを守るために樹脂状物質を分泌します。 樹木の小枝に、この「ラックカイガラ虫」の分泌物が付着したものを「スティックラック」と言います。

 

 

 「スティックラック」を粉砕し、虫の殻・糞・土などのゴミを取り除き、水洗いし粒状にしたものを「シードラック」、さらに、これを熱・アルコール・アルカリなどで薄膜などに精製・加工したものを「シェラック」といいます。 また、大型のボタン状に加工したものを「ボタンラック」と言います。 ちなみに「シェラック」という言葉は「シェル(分泌物が貝殻状という意)」と「ラック(昆虫がたくさんという意)」の組み合せに由来しています。

 

 

 この「シェラック」をアルコール系溶剤に溶解して塗料化したものが「シェラックニス」です。シェラックニス自体はその塗膜の硬さから、単体でヴァイオリンなどの弦楽器に塗られる事は少ないです。 通常「シェラックニス」は、溶解する「シェラック」の色素によって黄橙色〜赤褐色をしていますが、「シェラック」を漂白した「白ラックニス」と呼ばれるものもあります。

 

 

「シェラック」自体の歴史はかなり古く、紀元前2千年ころ中国で「シェラック」に含有する色素が染料に使用されたといわれます。 日本にはその中国から渡来し、奈良・正倉院北倉に「スティックラック」が「紫鉱」という名で約8kg残っているそうです。当時、こちらは染料としてではなく、外用薬として使われていたとされています。

 

 

その後「シェラックニス」が日本で工業的に使用されたのは、明治10年頃から洋家具の塗装に使用されたのが最初と言われています。 それ以降、石油化学の発達につれて合成樹脂万能の時代となったため、一時期「シェラック」の需要は減り続けていたそうです。 しかし、最近では染料やニスとしての塗料用途だけでなく、化粧品・医薬・食品など用途が広がってきているようです。

 

夏本番という感じですがいかがお過ごしでしょうか?今回は手軽にできる「オイル」塗装の紹介です。まずは工場生産的なギターに使用されている塗装についてです。工場生産的にはラッカー、ウレタン、ポリなどが主流ですね。ある程度の規模の設備と環境のもと、施行されています。特にラッカーは人気が高く、高級ギターの主流は不動です。一方、個人製作や小規模での塗装にはオイルが向いています。艶を抑えた仕上りで落ち着いた感じになります。木地をしっかり整えることがオイル仕上げのポイントです。他の塗装は木地の上にある程度の塗膜ができます。

 

ですが、このオイル仕上げは殆ど塗膜ができません。表面と木地に僅かに浸透したオイル分で仕上げます。塗膜が出来ない分、木の振動は素直で良好になります。艶があまりないですが、トップ板は艶が欲しいと思う方も多いと思います。その場合は、トップ板はシェラック塗装で艶を出すと良いでしょう。残りのサイドバックはオイル仕上げをします。個人的には、この組合わせ見た目と音質から考えたベストの塗装と考えます。手工塗装に興味がある方はまずシェラックとオイルをマスターしましょう。時間を掛けてじっくり取り組むと素晴らしい仕上りになりますよ。塗り重ねの頻度は好みですが、基本は塗れば塗るほど深みが出ます。色合いも濃くなります。塗ったらすぐに表面の余分なオイルをふき取ります。ふき取りを怠ると、オイルが表面に固まってムラになります。1回塗ったら1日程度乾燥させます。

 

この塗りを30回ほど繰り返すと艶もかなり出てきます。艶と色の濃さは塗り回数に比例します。焦らずに時間をかけて行うことも良い塗装のポイントです。塗装に適したオイルとしては「亜麻仁油」「桐油」「荏油」があります。どれも良いのですが、塗る木の色合いにより特性が分かれます。白、黄系の木材には「桐油」がおすすめです。他のオイルを白、黄系の木材に塗ると汚い感じに仕上がります。白さを可能な限り残してくれるのが「桐油」です。赤、茶系の木材には「亜麻仁油」「荏油」が適しています。塗れば塗るほど色が濃くなって、深みも増します。使い分けとしては色合いの点から以上です。

 

オイル塗装のポイントをまとめると
●木地をしっかり整える
●塗ったらすぐにしっかりふき取る
●塗ったら1日乾燥させる
●艶を出したい場合は30回くらい塗り重ねる
●木の色あいによりオイルを塗り分ける

これらのポイントを頭に入れてオイル塗装を楽しみましょう !!


亜麻仁油↓
http://guitar--parts.net/goods/1806.html

荏油↓
http://guitar--parts.net/goods/1807.html

桐油↓
http://guitar--parts.net/goods/1808.html

当店で扱っています「シェラック」は気温が30度を超えると

本来は顆粒やフレーク状のものが固まった状態になる場合が

あります。発送途中では40度を超える高温も考えられますので、

7月〜9月の3か月間は冷蔵便扱いとさせて頂きます。

送料は通常より200円アップとなりますが、どうぞご理解を

お願い申し上げます。

手工ギターに適した塗装方法として「オイルフィニッシュ」や「フレンチポリッシュ」などがありますが、艶があり気品高い仕上げの「フレンチポリッシュ」に欠かせない塗料が「シェラック」です。「シェラック」を使った塗装で最大限の満足を湛能してみて下さい。手工ならではの深い味わいを、ゆっくり時間を掛けて実現しましょう ! 色あいは「濃色」「薄色」をブレンドすれば好みの濃さが出せます。使用後、余ったシェラック溶液は6ヵ月をメドに使い切りましょう。
 

シェラックは高温多湿な場所 ( 30℃が目安 ) で保管すると固まってしまいますので、夏場の暑い時期は出来る限り「冷蔵庫」や「冷凍庫」に保管するようにします。

 

「シェラック」とは、「ラックカイガラ虫」が豆科・桑科の樹木に寄生して、樹液を吸って体外に分泌した樹脂状物質です。樹木の枝に多くの虫が群集するために樹脂層が一塊りとなって棒状となるので、「スチックラック」と呼ばれています。「スチックラック」を粉砕し、ふるい分けをして水洗し軽い虫殻や木質、水溶性色素などを除去したものは「シードラック」と呼ばれています。水溶性色素は回収されて「ラックダイ」と呼ばれ、食用色素や染料として使用されています。 「シェラック」とは「シードラック」から精製した天然のポリエステル樹脂です。「シェラック(英語shellac)」は、ラックカイガラムシ(Laccifer lacca)、およびその近縁の数種のの分泌する虫体被覆物を精製して得られる樹脂状の物質です。「シェラック」は「セラック」とも言われます。
 

「シェラック」は楽器の塗装に古くから使われており手工ヴァイオリンなどにも使用されている塗料で、音に大変良いとされています。「シェラック」の材質はウレタンやポリウレタンが合成樹脂系であることと異なり虫の分泌物で天然物です。「シェラック」塗装は作業効率が悪いことや、塗膜の光沢感が乏しくベタつく感があることから限られたメーカーにしか採用されていません。「シェラック」そのものはとても硬い物質で、そのままでは塗料になりませんから塗装する際に溶液に溶かして使用します。「シェラック」塗装が崩れているのを多く見かけますが、それは「シェラック」そのものが問題でなく、溶液とその使い方に原因が あります。又別の要因で「シェラック」そのものがギターケースの内装材と化学反応を起こし、塗膜が崩れることもあります。 「シェラック」塗装で良い方法は純粋な「シェラック」をアルコールで溶かして塗装する手法です。この手法で塗ると混合物がなく、比較的塗膜が強く上記のような状況は避けられます。この方法は少しずつしか塗装できない為、大変手間のかかる作業になりコストが 高くなってしまうのが難点ですが、「シェラック」塗装をする上では最も良い方法だと思われます。しかし、樹脂系の塗装と比べると塗膜がデリケートであることは事実で、メンテナンスに注意が必要です。とりわけ「シェラック」塗装は熱に弱いことから炎天下の車中などは厳禁です。 音創りの上で塗装は大切ですが、楽器製作そのものが最も重要で 塗装だけで良い音が出ることはありません。「良い楽器製作」と「良い塗装」があって良い音が生まれます。 「シェラック」塗装されたギターを手入れする際、ポリッシュによっては 化学反応を起こす場合もありますので注意が必要です。息を吹き掛けて布でカラ拭きする程度で良いでしょう。  
 

「シェラック」はインド、パキスタン、ネパール、タイ、ミャンマー、中国南部、台湾など、熱帯アジアに広く分布する体長約0.6〜0.7mmの「ラックカイガラ虫」から採取される分泌物から作られます。「 ラックカイガラ虫」は特定の樹木に寄生し、その樹皮から樹液を吸って生活していて、自らを守るために樹脂状物質を分泌します。 樹木の小枝に、この「ラックカイガラ虫」の分泌物が付着したものを「スティックラック」と言います。 「スティックラック」を粉砕し、虫の殻・糞・土などのゴミを取り除き、水洗いし粒状にしたものを「シードラック」、さらに、これを熱・アルコール・アルカリなどで薄膜などに精製・加工したものを「シェラック」といいます。 また、大型のボタン状に加工したものを「ボタンラック」と言います。 ちなみに「シェラック」という言葉は「シェル(分泌物が貝殻状という意)」と「ラック(昆虫がたくさんという意)」の組み合せに由来しています。 この「シェラック」をアルコール系溶剤に溶解して塗料化したものが「シェラックニス」です。シェラックニス自体はその塗膜の硬さから、単体でヴァイオリンなどの弦楽器に塗られる事は少ないです。 通常「シェラックニス」は、溶解する「シェラック」の色素によって黄橙色〜赤褐色をしていますが、「シェラック」を漂白した「白ラックニス」と呼ばれるものもあります。
 

「シェラック」自体の歴史はかなり古く、紀元前2千年ころ中国で「シェラック」に含有する色素が染料に使用されたといわれます。 日本にはその中国から渡来し、奈良・正倉院北倉に「スティックラック」が「紫鉱」という名で約8kg残っているそうです。当時、こちらは染料としてではなく、外用薬として使われていたとされています。 その後「シェラックニス」が日本で工業的に使用されたのは、明治10年頃から洋家具の塗装に使用されたのが最初と言われています。 それ以降、石油化学の発達につれて合成樹脂万能の時代となったため、一時期「シェラック」の需要は減り続けていたそうです。 しかし、最近では染料やニスとしての塗料用途だけでなく、化粧品・医薬・食品など用途が広がってきているようです。

商品購入は → #8010 シェラック

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